整体院や治療院などで「根本治療」や「痛みの出ない身体をつくる」と宣伝している院があります。確かに痛みを一時的に抑えただけでは再発する可能性はありますのでそういった施術が必要なことはありますが、本当に痛みの出ない身体は作れるのでしょうか?そして本当に必要なのでしょうか?
痛みは生きるために必要な感覚
転んで怪我した時など痛みを感じますがこれを悪い感覚だと思う方はいないでしょう。
もし怪我をしても痛みを感じなければ怪我に気がつかずに無理な動きなどをして怪我を悪化させて取り返しのつかない事態になることもあります。
怪我をした時の痛みは、患部を安静にさせたりして治すために身体が信号を出していると考えられます。
また何か熱いものを触った時は痛みと共に咄嗟に手を引きます。
この無意識の行動も痛みがあるから起こることです。
このように痛みは身体を守る役割をしています。
痛みに敏感になりすぎることもある
痛みは生きていくために必要な感覚なのですが場合によっては怪我をしているわけでもなく特に病気でもないのに常に痛みを感じたり、少し動いただけで痛みを感じることもあります。
慢性的な痛みに悩まされている方はこういう例が多いです。
これは怪我をしているのではなく痛みに敏感になっている状態です。
身体に何か負担がかかるとその情報は脳へ行くのですが、その負担を脳が適切に処理できないと危険でもないのに痛みという警報を出します。
火災警報器が誤作動で少しの温度上昇で鳴ってしまう様な状態です。
このような状態は睡眠不足やストレスなど生活習慣が関わっていることがあります。
痛みが出た時に対処できるかが大切
このように痛みは正しくでていれば良いのですが、誤作動のような形で痛みがでることもあります。
こうした場合はどの様に対処すれば良いのか分からず不安やストレスなどからより痛みを強く感じてしまうという悪循環があります。
こういう状態にならないようにするために運動をしたり生活習慣を見直すことはある意味痛みの出ない身体を作ると言えると思います。
しかし、身体に大きな負担を掛ければ身体は警告として痛みを出します。
こうした痛みは悪いものではないので、痛みが出ない身体を作るというより痛みが出た時に適切に対処できる様にしておくことが大切です。
・怪我をした時などの痛みは生きるために必要
・慢性的な痛みは何だかの原因で痛みに敏感になっている
・生活習慣などを見直して慢性的な痛みを防ぐことは可能
・身体に大きな負担が加われば痛みでるのでその時に適切に対処できるかが重要