生理学では「閾値」という用語があり、検索すると「感覚や反応や興奮を起こさせるのに必要な、最小の強度や刺激などの(物理)量」と出てきます
感覚や反応というのは触覚や痛覚なども含まれるのです慢性的な痛みにも関わっています。
今回はそれについて解説します。
痛みの閾値
痛みの閾値は、軽い刺激は痛くないけど強い刺激だと痛みを感じるということです。例えば触れられる程度の刺激で痛いと感じる方は少ないでしょうが、叩かれる様な強い刺激だと痛いと感じる方は多くなるはずです。
このように痛みを感じる刺激の強さのボーダーラインが痛みの閾値です。
このラインを超える強い刺激を受けると痛みを感じます。
ここで気をつけたいのは痛みの閾値は個人差があるということです。
強い刺激でも痛みを感じるとは限らない
例えば格闘技をやっていて打たれるのに慣れている方は叩かれても平気だったりと打たれ強さというのは個人差があります。
日常生活でも仕事で同じ様なデスクワークをやっているのに肩こりや腰痛などを感じる方もいれば感じない方もいます。
これは姿勢などもありますが痛みの閾値が違うということも影響しています。
このように強い刺激をうけても必ず痛みに繋がるとは限らないということです。
痛みの閾値が下がることもある
「昨日は平気だったけど今日は何故か痛む」というような経験をしたことがある方もいると思います。
この原因の一つとして痛みの閾値が下がっている可能性があります。
痛みの閾値が下がる原因としては、ストレスや疲労、不規則な生活による体調不良などがあります。
なので刺激の強さだけで痛みを感じるかは決まらないのです。
慢性痛を改善するには生活習慣を見直して下がった痛みの閾値を戻すことが必要な場合もあります。
・痛みを感じるかは刺激の強さが閾値を超えるかが関わる
・閾値は個人差があり強い刺激で痛みが出るとは限らない
・閾値が下がると弱い刺激でも痛みを感じることがある
・慢性痛では生活習慣などを見直して下がった閾値を戻すことが必要な場合もある