前回の記事で筋肉のコリは痛みなどが原因で脊髄から筋肉を収縮するよう指令が出ている状態と解説しました。
ではこのコリを解消するにはどうすれば良いのでしょうか？
よくある答えとしてはマッサージなどの揉みほぐしなどですがこれが本当に有効なのでしょうか？
強く揉むから効果があるわけではない
硬い筋肉を揉むときは指が入らないから強く揉んだり押したりする必要があると考えている方がいます。
確かに硬い筋肉を揉むときは強く押したりした方がほぐれるイメージがつきやすいです。
しかし、強く揉むということは痛みを伴いことが多いため脊髄がより筋肉を硬くするよう指令をだす恐れがあります。
つまり強く揉むことは逆に筋肉を硬くする可能性があるのです。
強く揉まれるとコリが解消されたと感じる理由
しかし、中には強く揉まれた後はスッキリするという意見もあります。
この理由としては、DNICという効果が挙げられます。
DNICはDiffuse Noxious Controlの略で、日本語に訳すと広汎性侵害抑制調節と言います。
これは簡単にいうと痛みを与えると元々あった痛みを感じなくなるという現象です。
例えば肩こりがある人がぎっくり腰になると肩こりが気にならなくなるのもこういった理由からです。
身体には鎮痛物質があり、痛みがあるとその鎮痛物質の分泌が増えて痛みを和らげます。
結果的に痛みが和らぐことで脊髄からの指令がなくなりコリが解消されるのですが強く揉まれることで筋肉などが傷つき、後日余計に痛くなったり、その影響でより筋肉が硬くなりコリが酷くなる恐れがあります。
優しいマッサージでコリが解消される
身体の鎮痛物質は痛みを伴わない優しいマッサージでも分泌されます。
心地よい刺激は身体がリラックスすることでオキシトシンといった体内ホルモンが分泌されて痛みを和らげてコリを解消してくれるのです。優しいマッサージなら後日痛みが酷くなることもありません。
もし強いマッサージでそれに伴う痛みも好きならば、リスクを承知の上でそういった施術を受けるのも一つの手ですが痛いのを我慢して強い刺激の施術を受けるメリットは殆どありません。
・強く揉んだりするとその時は良くても後日悪化する恐れがある。
・優しいマッサージなどでも痛みが和らぎコリを解消できる
・痛いのを我慢して強い刺激の施術を受ける必要はない
